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関東でのカープにまつわるレポートを表情満載の写真と共にお届けします!


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更新日 2017.05.12










  第75回 2017年3月24日  廣瀬純 ✕ 仙田満トークセッション in TAUレポート!

みなさん、こんにちは!激カメ大亀です(^.^)/
激カメ!大亀の関東カープレポートにようこそ!

今回は3月24日、銀座にある広島ブランドショップTAUさんで行われた『廣瀬純 ✕
 仙田満トークセッション  in TAU 』のレポートを写真満載でお届けします!


今回は、昨年多くのカープファンから惜しまれつつも現役を引退された廣瀬純さん
と、マツダスタジアムを設計された仙田満さんのトークイベントです。プレーする
側と、造った側、それぞれの熱い想いと、カープの聖地マツダスタジアムの知られ
ざる貴重なお話が沢山披露されました。トークセッション後には、廣瀬さんたちを
交えての交流会も行われて、普段のTAUさんでのカープイベントとは、また違った
アットホームな雰囲気での盛り上がりとなりました。


まずは、このイベントで出会った関東のカープファンの皆さんのご紹介です!

最初にご登場頂く廣瀬さんをこよなく愛し、応援していらっしゃる方は、当選番号
が、な、なんと!廣瀬さんの背番号“26”!!愛は通じるもんなんですね〜。

こちらも廣瀬さんを応援していらっしゃるお二人〜(^^)

この日は、平日の18時スタートとあって、会社帰りのカープファンの皆さんが集結!

こちらは、最前列の皆さん。かぶりつきで廣瀬さんたちのトークを堪能されていました!


今回のトークイベントに合わせて、TAUさんでは『魅力ある建築物創造事業パネル展
2016』も合わせて開催されて、興味深い写真が多く展示されていました。広島には
マツダスタジアム以外にも魅力的で、実際に見てみたくなる建物が沢山あることが分
かりました。



トークセッションに先立って、広島県営繕課の三好さんが挨拶。広島県ではこれまで
『ひろしまたてものがたり』というプロジェクトを行ってきていて、今回のこのトー
クセッションはその一環だそうです。

3年前から広島県では『広島の建築物100選』ということをやっていて、その中にマツ
ダスタジアムが入っています。広島県は、魅力ある公共建築物の創造事業に力を入れ、
建築デザインはもちろんのこと、建築物の運用(例えばトイレ)に至るまで、魅力あ
るものになるように力を入れています。

我らがカープが本拠地にする新広島市民球場・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島
(マツダスタジアム)もそのひとつ。広島県が建築物を造る時には、広島型建築プロ
ポーザルという形で設計者の選定を行い、従来であれば、価格で競争していたコンペ
形式をやめて、設計者の能力を重視して決めるようにしています。さらには『ひろし
ま建築学生チャレンジコンペ 』という形で、広島に実際に建つ建物を、学生に設計し
てもらうこともしているそうです。



それでは、お待ちかね!廣瀬純さんの登場です!この日はRCC中国放送の解説者として、選手時代の赤いユニフォームではなく、球団色の紺色のスーツでビシッと決めての登場!カープの誇り廣瀬さんの登場に会場が一気に湧きました!


トークの進行は、 ファシリテーターで中国新聞社編集委員の増田泉子さん。

増田さん「廣瀬さんは、去年限りで引退されたんですけど、今日は東京でのトークイベントということで、東京を意識したトークでお願いします(笑)」



廣瀬さん「東京ドーム、横浜スタジアム、神宮では、もうホームゲームじゃないかなというくらい、ビジターではない感覚で試合をさせてもらいました」



「僕の生涯打率も、3割5分ぐらいは神宮で打たせてもらっています。本当に現役終盤は神宮球場で野球しようかなと(笑)」




とはいえ、神宮球場で負けた時の厳しさと辛さもあったそう。神宮はベンチから球場を出る時、3塁内野の前を通って帰らないといけないんです。

増田さん「負けたら、晒しものですよね」

廣瀬さん「神宮で負けたら、帰る時に罵声を何度ももらいましたからね。でも、あれはお客様の正直な反応。それがダイレクトに来ますので(笑)。勝った時は、皆さん笑顔でニコニコしながら、送り出してくれるんですけど、負けた時には、何か飛んで来るんではないかと。なるべく、外国人選手に近いとこにいようと思ってました(笑)」



廣瀬さん「横浜スタジアムは、今となっては狭いんですけど、昔の球場に似た懐かしい匂いというか、昭和な匂い、お酒のにおいがするんです。丁度、選手が入ってくるところがお酒を販売するところになっているんです」

補足:横浜スタジアムは、選手がバスを降りてすぐのところにビールの売り子さんの基地があったりします。

「でも、選手目線に近いグラウンドを作ろうとしているので、ファンと選手が近い。横浜も、カープファンが多いので好きな球場ですね」

これは激カメの余談ですが、神宮のバックヤードも、学校の体育館のような、懐かしい匂いがするんですけど、あれがまた神宮に来てるなぁって気分にさせてくれるんです。球場それぞれが持つ独特な匂いってホント、ありますよね。



で、東京ドームのお話。

廣瀬さん「東京ドームは…。そうですねぇ〜。意外ともう古くなって来たのかなぁ。グラウンドの人工芝は替えている部分はあるんですけど、僕らが使うビジターのロッカーでは、過去に選手がキレた跡っていうのが、結構残っておりますね〜(笑)ロッカーの真ん中に、何かこう、凹みがあるとか、穴が開いてるとか(苦笑)そんな傷跡が目立つようになって来ましたね」

カープでも、過去には外国人選手をはじめ、日本人選手では、あの某“神”さまが結構、廣瀬さんたちが近寄れないぐらいに熱かったそうですよ。

「意外と(試合中のアップで)走るところがないんです。マツダだったら、中がウォーミングアップ出来るぐらいの幅と長さがあって、赤松がよく走ってるんですけど、50,60mぐらい走れるようになってて、準備がしやすいようになっているんです。でも神宮と東京ドームは、赤松とか代走の選手は、凄く大変ですね。細い階段をダダダッって走るしか出来ないですから」



我らがカープの聖地・マツダスタジアムの知られざる秘話



ここからは、マツダスタジアムの設計者である環境デザイン研究所会長・仙田満さんが、マツダスタジアムの設計時の貴重な裏話や、知られざる秘話を披露してくれました。

仙田さんの、もともとの専門は、子供の遊び環境のデザインと研究だそうで、2003年まで建築学会の会長をやられていた縁で、広島で『子供と都市』というテーマで講演をされたそうです。講演が終わったあと、広島市の営繕担当の方から、新広島市民球場建造のお話があったことが、プロジェクトの始まりだったそうです。

「広島の球場は、やはり復興のシンボルなんです。旧広島市民球場は1957年に出来たわけです。広島市民の皆さんの想いがこの球場には詰まっていましたが、ここで建て直すとなるとかなりのお金がかかる。その後、市、県、地元経済界の皆さんとの議論の中で、私はヤード跡地の方がよろしいのではないかという提案をしたんです」

ヤード跡地では、上手くやれば100億円ほどで出来たそうで、広島市にとっても予算を抑えることは大きな課題でした。設計期間は、わずか10ヶ月しかなかったそうです。

「2009年の4月にはすべてを終わらせなければならなかったんです。これは大変なことでした」



広島駅に着く直前、新幹線からマツダスタジアムが見えます。わずか約11秒ですが、マツダスタジアムが見えた時のあのワクワクする高揚感。嬉しくも得難いあの11秒は仙田さんのこだわりから生まれました。

「2006年に、設計コンペになって、運良くこの球場をお手伝いすることになったんですが、カープという、鯉の運動性をデザインすることと、もうひとつ、やはり、JRの近くで、新幹線から見えるようにもしたかったんです」



仙田さんは、前に名古屋工大で教授をされていた時に、その頃の中日ドラゴンズの本拠地ナゴヤ球場(現ドラゴンズ二軍球場)が新幹線の中から見えたことが好きだったそうです。

「新しく造る新広島市民球場でも、新幹線から球場の中が見えるようにしたかったんです」

岡山方向から広島駅に到着する前に新幹線から撮影したマツダスタジアム。わずか11秒だが、とても胸踊る瞬間だ。

マツダスタジアムは、とても開放感があるのが特色のひとつ。これにも知られざる意外な秘密がありました。

「私、建築家でありながら、実は閉所恐怖症なんですね(笑)。閉じられることが嫌いなんです。野球場って、普通は大体、巨大な壁が周りに建ってて、閉じて中が見えないんですよね。そうではなくて、新幹線や在来線からも見えたり、通りかかっても、ちょっと覗けたり。そんな“街に開く野球場”にしたかったんです」



スクリーンに映し出されたコンペ当時の新広島市民球場のイメージ画。あの時、これを見た時に胸を踊らせたことを思い出しますが、今改めて見るとほぼ仙田さんが描いたこのイメージ画通りに出来ていることに驚きます。仙田さんのデザイン計画案では、広島市も、カープも、ほとんど注文は出さず、仙田さんの提案で進んで行ったそうで、このお話を聞くと、なるほどなと納得です。



広島駅からマツダスタジアムに向かうカープロードから、マツダスタジアムのコンコースに続くあの特徴的な大スロープにもこれからの未来を見越したこだわりがありました。

「我々の国は、これから高齢者社会です。だれもが、これから障害者になるわけで、ユニバーサルデザインを徹底しました。広島駅からだいたい600mぐらい距離があるんですが、そこから約200mのスロープを提案したんです」



「スロープを登って行って、一番上で、バッと広がる。あの広がり感も、ひとつ大きな特徴なんじゃないかなと思います」

マツダスタジアムには、今、子供さんから、ご年配の方まで非常に幅広いカープファンの皆さんが訪れています。仙田さんがこだわったこのユニバーサルデザインが、多くの幅広い人々に来やすい、みんなのボールパークを実現させました。

広島駅側のカープロードから、200mのスロープとコンコースを臨む。優勝報告会の時に撮影した。マツダスタジアムが見え始め、次第に大きくなり、近づいて来る時のあのワクワク感は、他の球場では味わえないオンリーワンな体験だ。

マツダスタジアムの、もうひとつの特色が非対称なこと。

「当時のブラウン監督にも言われたんですが、この球場は観客目線なんです。観客を大事にして造りました」



仙田さんのもともとの専門である子供の遊び環境のデザインと研究を活かしたデザインも、マツダスタジアムに取り入れられています。それは、子供の遊び場の原則である“遊環構造”です。

「回遊性と、多用な体験というものが、大きなポイントでした。皆さんもディズニーランドのような遊園地に行くと思うんですが、全部は見れませんよね」



仙田さんによると観客が満足するためには、だいたい7つぐらい体験する必要があるそうなんですが、7つの体験を用意するには、約30ぐらいのアイテムが必要なんだそうです。

「そこでこの球場も30近い(現時点で29種の)いろいろなシート、約600m近いメインコンコースに様々な店舗を埋め込んだんです」

このことが、あの寝ソベリアをはじめとするバラエティーにとんだ席種や飲食が出来るショップを生んだんですね。

もうすかっりお馴染みになった寝ソベリアから右中間グラウンドを臨む。

3塁側内野に浮かんだゲートブリッジ席にも秘話がありました。

「ここは、パフォーマンスシートを繋ぐブリッジ、スロープから上がって来る時のひとつのゲートとしての役割で造ったんですが、松田オーナーが『ここはいい席が出来る』って言うんで、席にしてしまったんですね。松田オーナーは、とてもアイディアマンで、私も大変刺激を受けました」

仙田さんが出された案で、残念ながら実現出来なかった案がいくつかあったそう。

「色なんですけどね。マツダスタジアムの外壁はレンガ色なんですけど、これは街並みとの調和があるので、あまりキツイ赤は難しいんですね。ただ、内部の座席は、もう少し、皆さんが着ているそのユニフォームの赤に近い色にしたかったんですけど、大人の赤に落ち着きましたね。あと、コンコースを少し動きを持たせたかったので、白と赤のストライプにしたかったんですが、最終的には単色になりました」



この球場を造った財源90億円には、広島市が23億、県が11.5億、国から7億、経済界からの11.5億、そして、みんなの想いが詰まったあのたる募金1.26億円も含まれています。

「財源を見ても、本当にみんなで協力して造り上げている非常にユニークな造り方をしていると思います」

まさに広島の市民球場ですね!



マツダスタジアムが出来て、広島の経済効果は上がり、球団も大きな収入を得ることが出来ています。それが、戦力の強化、ファンサービスをはじめとする様々な新しい投資に繋がっています。

「適切な工事費で魅力的なスタジアムが出来て、安い賃料、集客力アップで経営環境が向上して、それが新たな魅力ある投資、戦力アップへの投資、そしてファン層を拡大して、“選手のやる気”もあがって、街の誇りに繋がるんです」

マツダスタジアムが出来たことによって、今、広島駅周辺の商業施設を含めた再開発はどんどん進んで、マツダスタジアムを中心にして、街が造り上げられています。



「私たちの国は、困難の多い国です。地震も世界の平均的な場所に比べると100倍も多いんですね。常に困難を乗り越える力を持った人として、子供たちに成長して欲しいと願っています。そういう意味でも、スポーツ施設は非常に重要と考えています。“人を元気にし、街を元気にするスタジアム”それがこのマツダスタジアムなんだと思います」



再び、廣瀬さんと増田さんを交えてのトークセッション



廣瀬さん「仙田先生のお話を聞いて、もう一度マツダスタジアムのグラウンドに立ちたいなと思いました(笑)」

「先生が言われた“選手のやる気があがる”。これは、間違いなく、選手みんな、やる気があがります。環境が違いますしね。ジャグジーが、2つありますし(笑)長居する選手もいるんですよ。松山も、丸もなかなか帰りませんからね(笑)それぐらい居心地のいい球場なんです」



「マツダスタジアムは、選手とファンの距離感が凄く近いんですね。他の球場だとフェンス、網ごしなんですけど、マツダだと、砂かぶりの前で、キャッチボールするときには、ボールが抜けないように、抜けたら危ないので、それは結構気をつけていましたね」



仙田さん「やっぱり、選手とファンの距離が近いことは、我々建築家にとっては、野球場、水泳場、スポーツ施設はなんでもそうなんですが、事故が起こらないように、凄く心配して設計します。マツダスタジアムの場合でもいろいろと考えていて、例えば、線路に近いじゃないですか、特大ホームランが出ると越えて、線路に入るかもしれない。あそこのネットの高さも、凄くいろいろと検証したんです」



廣瀬さん「最長不倒のホームランが、何故か投手のルイス(コルビー・ルイス)なんですよね(笑)」

増田さん「ジェット風船も、マツダスタジアムになって、あまり飛ばないように改良したんですよね」



実は廣瀬さんは、現役時代にマツダスタジアムのスタンド席で観客としてカープの試合を観たことがあるそう。

「1回だけなんですけど、たまたま、自分の息子が入っている少年野球チームがカープを観に行くことになって、その時、僕が怪我をしているタイミングだったんです。凄く変装して(笑)、2階席の内野自由席で、あの30度の傾斜のところで観たんですけど、上から観ると、凄くいいなと感じました。コンコースから、選手を観てると、動きというか、選手の観え方が、他の球場とは全く違うんです。他の球場は上から観ている感じなんですけど、マツダは凄く近い感じ。自分がグラウンドでプレーしてるとき、こういう風に観られているんだなと思いましたね」

増田さん「マツダスタジアムには、焼き肉席がありますよね。守られていた時、匂いとかありましたか?」

廣瀬さん「一番辛かったのは、焼き肉席にいた何人かの知り合いが、焼き肉とビールを持って、僕の名前と『お〜い』って言ったのを覚えていますね。これが一番、試合中辛かったです(笑)あと嫌だったのは、煙ですね。今はそうでもないけど、最初の頃はめちゃめちゃ煙が出てましたから。煙が出ないグリルを使っていたみたいなんですけど、絶対ウソや〜んって(笑)。試合前はあんまり食べすぎないようにするんですけど、あそこを見ちゃうと、凄く羨ましかったです(苦笑)」

マツダスタジアムが出来た最初のころは、焼き肉席の周りは結構煙たかったですもんね。時には白煙が拡がって煙幕みたいになって、焼き肉のいい匂いも漂って(笑)。今では懐かしい思い出ですね。



選手とファンが近いマツダスタジアム。ファンの声はどんな感じで届いているのかは、気になるところです。

廣瀬さん「意外と聞こえてますね。ライト守ってた時は、ライトの下にカフェスペース(スポーツバー)がありますよね。あそこからも意外と聞こえてくるんです。あそこ、行かれる方がいたらぜひ声出してくださいね。誠也は結構、聞いてますよ。選手として、ああいうところを作ってくれて逆にうれしいですね。でも、ひとつ注意して欲しいのは、あそこから、ジェット風船を隙間から飛ばす人がいるんです。何回か注意したことがあるんですけどね。それは、いけんって(苦笑)」

増田さん「どの席で一番観てみたいですか?」

廣瀬さん「僕は寝ソベリアで観たいっすね!僕ら選手が真剣にプレーしてるところで寝て観るって、どういう気分なんだろうって(笑)」

増田さん「あそこ、夏は暑いですよ」

廣瀬さん「センター守ってたときには、なるべくあそこに投げてましたね。試合、ちゃんと観ろよ!ってね(笑)」



マツダスタジアムは、席に座って観ているだけでなく、いろいろと見て回りたくなる球場ですが、これも仙田さんの影響があるみたい。

仙田さん「僕の気質もあって、ひとつの席にずっといることがなかなか出来ないんです。回遊、いろいろと探索しちゃうんですね(笑)これは職業的なところもあるんだけど、いろんなところで観てみたくなるんです。だから、そういうことが出来る空間を作りたかったんです」



廣瀬さん「僕らも、ライトで守っていても、新幹線や電車が通ったりとか、パッと見たら『あ!ドクターイエロー通ってる!』とかね」

マツダスタジアムが出来て、廣瀬さんはじめ選手たちも自慢出来る球場になりました。

増田さん「あの旧市民球場から、いきなりマツダスタジアムになったんですよね」

廣瀬さん「マツダスタジアムのホームのロッカーって、普段は相手チームが見ることないじゃないですか。1塁のロッカーは、実はもうひとつアマチュアの人たちが使うロッカーがあるんですけど、オールスターのときに、カープが使っているロッカーを他チームの人たちが見ると、ソファーがあって、テレビもあって、冷蔵庫が4台あって、『わぁ!すごいな!』と(笑)」



増田さん「マツダスタジアムになって選手もやる気はどんどん増しました?」

廣瀬さん「やる気は増しましたし、居心地がいいですし、それと球場に入って、こう降りて行って、上がる瞬間。グラウンドに入る時の角度が良くて、あの感触が凄くいいんです」

増田さん「(バックヤードから続く階段を下がって上がって)グラウンドに入った時のバーッと視界が開ける、あの瞬間ですね」

廣瀬さん「あの感覚が凄くいいですね」

仙田さんも、お二人のこのお話を聞きながらうれしそうにニッコリ。

仙田さん:「やっぱり、設計者として、観客が第一といっても、そこでプレーする選手が快適で、やる気が出るようなものを造りたいんです」



廣瀬さん「いいプレーが出たり、逆転したり、勝った瞬間にお客さんが立ち上がって、メガホンを叩いてくれるじゃないですか、他の球場だとフェンスが高くあって後ろまで見えない。マツダスタジアムだとそれが見えるんです。それが凄くいいんですよね」

仙田さん「(選手とファンの)近さだよね」



増田さん「先生にマツダスタジアムを造って頂いて、出来てから8年目でカープが優勝して、お客さんが200万を超えて…。だって旧市民球場時代は悲惨だったんですよ。2003年は90万人代だったんですから。広島の人口が減っているのに、マツダスタジアムが出来て、お客さんが倍以上になったんです。凄い幸せな“うつわ”が出来ましたよね」



最初にご紹介した広島県が建築デザインと建築物の運用(例えばトイレ)に至るまで、魅力あ
るものになるように力を入れているということは、完成したらそこで終わりということではありません。マツダスタジアムは、今もなお進化しています。

増田さん「今シーズンお手洗いが、また凄い綺麗になって、特に女子トイレには全部ウォシュレットが付いたんです!鏡もでかくなって、なおかつ、常にRCCラジオが流れていて(笑)トイレに行列していても…。」

廣瀬さん「(僕の)この声が、もしかしたら、大なり小なり(笑)聞こえますね」

増田さん「これって、球団の女子新入社員がアメリカに研修に行ったときに、スタジアムDJの声がトイレで流れているのを聞いて、提案したのがきっかけなんだそうです」

廣瀬さん「間違いなく今年は(解説する試合中継で)『今トイレ行ってる人、早く出てきなさい!』って必ず言おうと思ってます!」

広島以外でもラジコでRCCの中継を聞けるから、これは、楽しみですね!



廣瀬さんは、今季からRCC中国放送の解説者として活動中。ここからは解説者として今季のカープを占ってのお話に。

「野手に関していえば、非常に充実してると思います。レフトとサードしかポジションが空いてないんじゃないかなというぐらい。非常にいい打線だと思います」

オープン戦では、全く打てず周囲を心配させたエルドレッド選手の話では

「今日、絶対言おうと思ったんですけど、エルドレッドの(オープン戦での)打率を調べたら“057”だったんですよ。インターネットで“057”って調べたら、岐阜県の市外局番らしいですね(笑)」




この後、開幕直前のオープン戦2試合で連続ホームランを打ったエルドレッド選手、開幕してからは流石の存在感で、この話も杞憂な笑い話になりましたね。やはりエルドレッド選手がいるのといないのとでは大きく違います。

廣瀬さん「エルドレッドの、三振、三振でも、宝くじを当てるような(笑)一発で、流れを変えるホームランを打ってくれるのは、エルドレッドしかいないかなと思いますね」

増田さん「お約束で順位予想を。。」

廣瀬さん「僕は連覇をしてもらいたいので、もちろんカープは1位です。ただ、去年のような独走はない…と思っています。去年貯金を1しか作れなかった横浜とジャイアンツは怖いですし、他の3球団もカープの苦手なピッチャーをどんどん当ててくると、なかなか勝てないかもしれません。ただ、キャンプ中にも相手チームの方と話したんですけど、相手から見て、カープの打線はいい、怖いって言ってました。だからピッチャー次第だと思います」

ここまでのカープの戦いぶりを見ると、廣瀬さんの開幕前の見立ては、かなり当たっています!



そして、開幕からの熱投ぶりで成長著しい可愛いい後輩九里さんのお話。(開幕前の話です)

「九里くんから、今日東京に来る新幹線の中で電話が掛かって来まして『ローテーション来まりました!』と。おいおい、オレに言っていいのか!?って。オレOBだけど、今は外部の人間だけどいいのか!?って(苦笑)」

その九里投手は、開幕後ローテの3番手として頑張っています。

廣瀬さん「去年、九里くんと一緒に黒田さんのところにトレーニングに行って、何とか頑張って欲しい、意識を変えて欲しいっていうのがあって、去年いい形になったんですけど、今年、先発の枠を取れたっていう電話が来ましたので、頑張って欲しいですね」



ここでファンの方から廣瀬さんに質問。「昨年引退されて、丸選手に敬礼、菊池選手に広島伝説の応援歌のイントロを引き継ぎましたが、どのようにしてあの二人を選びましたか?」


廣瀬さん「どのように選んだ!?(笑)丸くんは、現役の時から、共通の知人に岡山の消防士の方がいて、知り合った年のオープン戦で一緒にご飯を食べる機会があったんです。その時に、消防士の方にも家族の方がいて、他人の方のために命を削ってまで、消防活動とかハイパーレスキューで命を助ける仕事をしている消防士の皆さんに、僕らも敬意を表すためにグラウンドで敬礼をしますって言ったのが、松山と丸くんと僕だったんです」

「ただ、松山は、自分が調子がいい時には敬礼をきちんとするんですけど、悪い時はピシッとしてない(笑)松山がピシッと敬礼してる時は、調子がいい時なんで、覚えておいてください」

「丸くんは、ホームランを打ったり、タイムリーを打って打点をあげた時にパフォーマンス席(ビジターならレフト席)に向かって敬礼するのが、あの子のルーティーンになっているので、是非皆さんも一緒になって敬礼して欲しいなと思います」




「菊池くんは、入団してすぐに『僕のお兄ちゃんが廣瀬さんのファンなんです』って言って来たんです。で、菊池のお兄ちゃんから『キクをお願いします』と言われて、そこから、もうずうっと菊池とは弟のような形で、注意も沢山して来ましたし、キツイことも言って来ました。ただ筋を通して、上から目線で言わずに、同じ対等の立場で言えるようにして来ました。最後は、実はお兄ちゃんの方から『菊池にファンファーレを引き継がせていただけませんか』っていうことを相談されて、僕はもちろんどうぞって。ゴールデングラブを何年もとってる人間だし、伝説を作ってくれるのは菊池しかいないなと思って、是非使ってくださいっていうことになったんです。WBCでも流れて、菊池にもう足を向けて寝れないですからね(笑)」



「WBCで負けた日に、菊池にメールしようか迷ったんですけども、僕もひと言だけ、『お疲れ様でした』と伝えたら、一行だけなんですけど『負けてすみません』って。WBCで彼が経験したことは、チームに持ち帰って、チームに還元して、これから仕切り直しで頑張って欲しいってことを伝えました」

増田さん「あのエラーと、セカンドベースを踏んでいないプレー…、でも、あのあとで、ホームランを打ちましたしね」

廣瀬さん「ああいうところで、ホームランで盛り返すってところも凄いなと思うし、あのエラーも、今までエラーしなくて、ビッグプレー、ビッグプレーで来て、最後に、大事なところでのエラーが点に繋がってしまったっていうのは、本人にとっては、逆にあれがあったからこそ、成長出来ると思います。キクだけでなく、田中も、誠也も、今シーズンは楽しみですね」



トークを終えて、皆さんと記念撮影!まずは、カープの“C”バージョン\(^o^)/

そして、敬礼バージョン!(≧∇≦)ゞ


と、普通であれば、ここで終わりのはずなんですが、今回のトークイベントのあとには、これまでのTAUさんでのカープイベントではなかった試み。参加された皆さんと廣瀬さん、仙田さん、増田さんを交えての交流会が行なわれました。ワインや、ビール、イタリアンの軽食なども出てワイワイガヤガヤ。皆さん廣瀬さんたちにいろいろと質問したりして貴重な時間を過ごされていました。廣瀬さんは、気さくにビールを注いだりして、皆さんこれには大喜びでした。






そして、お待ちかねのサイン会と廣瀬さんとのツーショット撮影会\(^o^)/
廣瀬さんは、久しぶりに再会する関東の廣瀬ファンの方と談笑したりして、いろんな表情を見せていました。ファンの皆さんは大感激!その光景はまるで家族のようでした。



中には海外の方もいて、ワールドワイドなサポートに廣瀬さんも感激されていました。

こちらは、久々に自分のバットとご対面!廣瀬さんもこれには「おおお〜っ!」


皆さんに接している時の廣瀬さんの姿は、本当に廣瀬さんらしくて、現役時代に僕らに気さくに接してくれた姿と全く変りません。その姿を撮影しながら、こちらも嬉しくなって、幸せになって来ました。

昨年、現役引退を表明した後で、一軍登録されたものの、遠征に出ることはなく、関東の球場で、ファンに挨拶と感謝を伝えることが出来なかった廣瀬さん。関東のカープファンにとっても、それはとても残念で、心残りでした。このイベントで廣瀬さんも、ファンも、その想いをようやく伝え合えたような気がします。




廣瀬さんにサインを頂いて感慨無量の皆さん!普通であれば、サイン会が終わるとお開きになるのですが、懇親会の宴は、まだまだ続きました。


ここのあと、さらなる質問コーナーがあり、そのあとで廣瀬さんが皆さんにご挨拶。


そして、廣瀬さんから重大発表が!!


「実は、本を出すことになりまして。。」

廣瀬さんが、なんと!本を出します!というより、もう出しています!

タイトルは『カープはもっと強くなる』 (ワニブックスPLUS新書)

「これはまだサンプルで、今日ここに来る前に渡されたものなんですけど…」

この日、TAUでひと足早い、お披露目となりました。廣瀬さんの自身の幼少期から現役時代を振り返りながら語られる愛するカープのこと。4月12日にすでに発売中で、アマゾンなどでも買えます!



廣瀬さん、全然、宣伝するつもりはなかったのですが、流れで出版発表のフォトセッションに!


ここで、ひと足お先に仙田さんが会場をあとに。会場の皆さんが拍手でお見送りです!


そして、このあと廣瀬さん自ら、ファンの皆さんをお見送り。幸せな余韻を残しつつ、トークセッションは大盛況で終了しました!


今回のトークセッションイベントを主催された広島県土木建築局営繕課課長・的場弘明さんにお話を伺ったところ、「是非広島に目を向けて欲しいんです!」と熱く話して頂きました。

広島県営繕課がこれまでTAUで行ったトークイベントは今回を含めて3回目だそうで、イベントを通じて、首都圏の人たちにも、広島県の魅力を伝えて行く。催されるイベントは、雇用も含めた広島のブランド力向上を目指す一環で、広島県ではその切り口を、食べ物とかではなく、建築に当てているそうです。

「1回目は、2年前にやったんですけど、マツダの車が絶好調の時でして、マツダのチーフデザイナーさんの前田育男さんをお呼びして、広島の建築家、谷尻誠さんと対談して頂きました。今回は、カープが優勝したので、マツダスタジアムという建物に切り口を当てたんです」

カープ選手やOBを招いてのイベントは今回が初めて。的場さんもカープファンの熱さと反響には驚かれていました

「これほど盛り上がったのは初めてです。マツダ車の時も反響はあったんですが、やっぱり廣瀬さんが、トーク上手っていうのもありますね」

「先ほど何人かの方に、切り口がいいって言われて、凄く嬉しかったです。選手と、観る側と、設計側のいろんな考え方と想いが交錯したいいトークショーだったと言って頂きました。そう言って頂けて、凄いうれしいなぁと思います」


「広島って、マツダスタジアム以外にも、凄い良いいろんな建物があるので、ぜひ広島に訪れて来て頂ければと思います。どうぞよろしくお願いします!」

カープとマツダスタジアム以外でも、広島の建物にもぜひ注目したいですね!

お話を伺った広島県土木建築局営繕課課長・的場弘明さん

廣瀬純さん・スペシャルインタビュー!



イベント終了後に廣瀬さんにお話を伺うことが出来ました!

昨年、多くのカープファンに惜しまれつつも16年間の現役生活に別れを告げた廣瀬さん。僕自身も是非お話を伺いたかった方。とてもフレンドリーにインタビューに応じてくれました。

―― 今日のトークイベントを終えられて如何ですか?

廣瀬さん:「このイベントで、マツダスタジアムを設計された仙田さんとお話させて頂く機会をもらって、本当に、マツダスタジアムの良さっていうのを、今日改めて感じましたし、実際にあそこで自分がプレーしていたっていうことが、改めて嬉しかったなと思いました」

―― 解説者生活は慣れましたか?

廣瀬さん:「いや、まだ慣れないですね。これからが、またいろんな勉強というか、迷いもあるだろうし、自分の思っていること、カープの魅力を存分に伝えられるように頑張りたいなと思っています」

―― 現役時代と何が違いますか?

廣瀬さん:「現役の時と比べたら、トレーニングとか、もう体のことを気使わなくていいっていうのが全く違うし、普段の生活のリズムも全く違います。野球を外から観て勉強してるっていう感じですね」

―― 今はトレーニングされていますか?

廣瀬さん:「週に1回ぐらいは出来ればいいかなって、感じですね」

―― 逆に言ったら、週に1回ぐらいになっちゃったってことですよね。

廣瀬さん:「そうですね〜。現役の時はね、多い時は週に4とか、3とか、必ずしていたので、今は、ちょっと体がウズウズしてますけどね(笑)シーズンに入ったほうが落ち着くと思うんで、そこからまたしっかりと体を作っていきたいなと(笑)。」

―― 解説者なのに(笑)

廣瀬さん:「(爆笑)」

でも、ホント現役時代にあれだけやられていた訳ですから、この廣瀬さんの言葉にはいろんな想いが駆け巡ります。

―― トークでもお話されていましたが、WBCで廣瀬さんのあのファンファーレが聞こえて来た時には、体が震えて、ジーンと来ました。

廣瀬さん:「いや〜、僕も、本当に嬉しかったです。家ではね、息子が『お父さん、応援歌流れてるよ!』って言ってくれて、やっぱり菊池があそこの場に立って、頑張ってくれたからこそ、流れてくれる曲だと思いますし、本当に菊池に感謝の気持ちでいっぱいですし、本当に嬉しかったですね。菊池に感謝です」

―― あのファンファーレが流れると、まだ、どうしても『♪豪快に〜』って、歌ってしまいます(苦笑)

廣瀬さん:「ん〜まだまだね、これからね、菊池に渡したので、菊池の色に染めてもらって欲しいなと思います。それで、みんなの片隅にね、僕の応援歌だったってことを覚えてくれていたら…」

―― 絶対に忘れません!!

廣瀬さん:「それを、気付いてくれるだけでもうれしいので、それだけで…、逆に使ってもらっている菊池に感謝の気持ちでいっぱいですね」

―― マツダスタジアムの好きなところは?

廣瀬さん:「やっぱり、開放感。グラウンドから見るスタンドの見え方、あとは緑ですね。人工芝ではなく、天然芝の匂いだとか、そういうのが、凄くいいなと思います」

―― マツダスタジアムのグラウンドに入った時のあの天然芝のにおい、本当にいい匂いがしますよね。

廣瀬さん:「いい匂いしますよね。独特な空気感と、球場の中の間隔が凄く、他の球場には負けない雰囲気を出していますよね。それと、自分がいいプレーをして、自分が試合を決めたりしたときに、球場が湧いてくれる、声援を一気に浴びれる、一体感に近いというか、目線が近い球場なので、そこが一番いいなと思いますね」

―― 現役時代の、マツダスタジアムでの一番の思い出は?

廣瀬さん:「一番の思い出…、やっぱりサヨナラヒットを打ったことですね。2010年のときですね。初めてレギュラーを取るきっかけとなったサヨナラヒットを打った時です」

※2010年4月17日対中日戦、2死2,3塁からセンター前へ打ち返したしびれるあのサヨナラヒット。1塁へ右拳を高らかに挙げて『ヨッシャァアアーーーッ!!』と絶叫して、チームメイトに、もみくちゃにされたんですよね。僕らの英雄チャーリーが打ってくれたサヨナラヒット。誇らしく思ったあの記憶が懐かしく蘇ります。

―― 関東のカープファンにとっては、昨年、関東の球場で廣瀬さんにお別れを言えなかったことを残念に思うファンが沢山いました。

廣瀬さん:「そうですよね。(あの時、関東の球場に)いませんでした。。」

―― 関東のカープファンにメッセージをお願いします。

廣瀬さん:「関東のカープのファンの皆さんには、非常に沢山の声援を頂いて、僕も関東の試合は凄くやりやすかったですし、非常に力を、ホーム以上の力を関東の皆さんにはもらったので、本当に感謝の気持ちでいっぱいですし、ビジターですけど、ホームのような雰囲気を醸し出してくれる関東のカープファンが一番大好きでした。ありがとうございました。関東の球場で、最後の“ありがとうございました”っていうお礼を言えなかったので、ここで、この場をお借りして、皆さんにありがとうございましたっていうことを伝えたいなと思います」

―― 本当にありがとうございました。16年間本当にお疲れ様でした。

廣瀬さん:「ありがとうございました!!」

関東のカープファンへのメッセージを話しているときの廣瀬さんの口調は力強くて、ひと言、ひと言に関東のファンへの想いと感謝が込められていました。

僕自身も、廣瀬さんにお別れを言えなかったひとりです。それだけに今回インタビューをさせて頂いて、この言葉を頂けたことは大きな感慨でした。

カープファンみんなに愛され、カープファンを愛し、カープを愛する廣瀬さん。ファンを大切にする姿勢は、解説者として第2の人生を歩み始めた今でも、現役時代と全く変っていません。それが本当にうれしくて、ありがたかったです。これからも、カープファンと共に歩まれていく廣瀬さんを変わらず応援し続けて行きたいと思います。



最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
次回の「激カメ大亀の関東カープレポート」をどうぞお楽しみに!




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